めはなくちから夜が染み込む

自分はどんな人間か?ということを久しぶりによくよく考えている。どういう傾向があって、なにをできるのか、できないのか。好むのか忌避するのか。夜遅くに染まったような雨の湿気を吸い込みながら、本の匂いのするカフェで人もまばらな往来を眺めること。ぼんやりとバスを待ちながら、わたしは本来こういう時間を欲しているのだったと思い出し、それを失って代わりに何を得ているんだろう。

いま発想としては両極端のまんなかにいて、失敗ばかりの生き方をいい加減思い切り舵を切って別人のように向上を目指していくべき限界なのか、諦めきれないものに時々痛みをおぼえるのをやり過ごしながらゆっくりゆっくり死ぬまで生きることを受け容れるのか。いつもくよくよ悩んでいるわりには、この右か左かの岐路には立ったことがなかった。

変わりたいような変わりたくないような、変われないような疲れたような、飽きてしまって退屈なような。

考えることはたくさんある。焦っても仕方のないポイントを過ぎてしまったので、それでも早いに越したことはないのだろうけどバタバタしてうまくいったこともないし、ダラダラ先延ばしにするのと違う、きちんとケリがつくまで考えることをしなければ。